貿易ニュース 5月2008年 

28/05/08 生体ヤギとヤギ肉の輸出需要が高まる − クイーンズランド州
28/05/08 アルパカ肉の輸出を目指す − ビクトリア州
28/05/08 ウールに対する中国の付加価値税による打撃 − 豪ウール業界
28/05/08 シャルドネの人気が落ち農家に減産を進言 − 大手ワインメーカー
28/05/08 来季のロブスターの漁獲枠の発表は今年末−南オーストラリア州
28/05/08 香港へ豪産オーガニック・ラムの売り込み − ビクトリア州
21/05/08 豪州最大のオリーブオイル企業がアルゼンチンに進出
21/05/08 政府に輸入車への関税率引き下げ計画の保留を要請−豪自動車業界
21/05/08 タスマニアの農家が遺伝子組み換えなしカノーラの契約を日本と結ぶ
21/05/08 大手乳業の買収で、酪農製品の価格が上昇する懸念
21/05/08 残留農薬が検出され日本政府が豪産大麦の買い上げを中止
21/05/08 保有する豪州最大の牛肉会社の株式売却を断念 − Futuris社
14/05/08 エジプトへの生体牛の輸出が条件付で再開
14/05/08 高級自動車へのぜいたく税を増税 − 連邦政府
14/05/08 豪州でのハイブリット車生産は今のところ計画はなし − トヨタ
14/05/08 豪ドル高が豪産ワイン輸出に影響し減少
14/05/08 4月も新車販売台数が依然記録的なペース − ニュージーランド
07/05/08 酪農地帯が洪水に見舞われ原乳生産量が減少 − NSW州
07/05/08 4月のオーストラリアの新車販売台数が11.2%増で記録更新
07/05/08 トヨタとメルボルンでのハイブリッド車生産交渉−ビクトリア州政府
07/05/08 切って空気に触れても変色しないリンゴを開発−西オーストラリア州
07/05/08 ヨーロッパの別のファッションハウスも豪産ウールをボイコット
07/05/08 ロブスターの雌の漁獲シーズンが終了 − タスマニア州

                                                                    

05月28日2008年 生体ヤギとヤギ肉の輸出需要が高まる − クイーンズランド州

  クイーンズランド州政府の第一次産業省は同州の牧畜業者に、世界的に生体ヤギとヤギ肉の需要が伸びており、ビジネスとして大きな可能性があると語った。 同省のモーガン・グロノルド広報担当は、「クイーンズランド州の生産者は、オーストラリアから輸出されるヤギ肉の3分の1を生産しており、それは年間2,300万ドルとなる。 また、フィリピンやマレーシアなどのアジアから、オーストラリアの生体ヤギの需要が高まっている。 つまり、それらの国々は人気があるヤギを好んで食べており、繁殖用としての生体ヤギの輸出に大きく期待できる。 最近も5万頭のヤギの問い合わせがあった」と話した。 (Source: ABC, 26/05/08 "DPI sees huge live goat export potential")

05月28日2008年 アルパカ肉の輸出を目指す − ビクトリア州

  アルパカは細い毛で有名であるが、肉も食用として販売する。 ニッチな市場にアルパカ肉を販売して1年になるが、今輸出を目指している。 ビクトリア州のスティーブ・ライドアウト氏は、現在オーストラリア唯一のアルパカ肉の生産者であるが、今後輸出によりこの業界は大きくなっていくと信じている。 ライドアウト氏は、「現在、我々は臨床試験やオーストラリア検疫検査局(AQIS)へのマニュアルを作成するために、ビクトリア州政府からの助成金の獲得を試みている。 もし、それがうまくいけば、アルパカの肉を食肉処理場から輸出が出来るようになる。 そして、オーストラリア貿易促進庁からの支援を受けて、海外のトレードショウに出品したい。 ターゲットとするマーケットは、まず香港、シンガポール、マレーシア、その後ヨーロッパとなる」と話した。 (Source: ABC, 26/05/08 "Looking for alpaca meat markets")

05月28日2008年 ウールに対する中国の付加価値税による打撃 − 豪ウール業界

  オーストラリアのウール業界は、豪ドル高と中国の輸入関税に大きな衝撃を受けている。 豪ドルはニューヨーク市場で5月20日に、過去24年間で最高の96.19米セントを記録した。 Goulburn Wool社の洗浄工場のゼネラル・マネージャーのハワード・ニーボーン氏は、「中国政府は、輸入ウォッシュド・ウールに対し17%の付加価値税(VAT)を課している。 それによって当社は、生産能力の半分にあたる1日35トンしか生産していない。 生産ラインもひとつしか使用しておらず、週5日間しか稼動していない」と語った。 Goulburn Wool社のウォッシュド・ウールへの17%の付加価値税は、1トン当たり12ドル以上上乗せされることになり、同社にとって中国での競争力が無くなってしまった。 2年前までは、中国国内産のウールより安く供給できたが、今はそうではなくなった。 また、ニーボーン氏は、オーストラリアと中国の自由貿易協定(FTA)の交渉において、付加価値税(VAT)が議題になっていないことに失望し、「当社の洗浄工場は効率的で、1キロのウールを3リットルの水で洗うことが出来るが、中国の洗浄工場は20リットル必要になる。 中国は昨年輸入ウールを禁止した。 原因は、中国のウール洗浄工場からの排水が汚染されており、一時600万の人々が飲み水がなくなったことがあった。 我々は中国の人々に技術の高いオーストラリアでのウールの洗浄を行なうようにを説得している。 もし、中国政府が付加価値税(VAT)を廃止か削減すると、多くの中国のウールの加工会社がオーストラリアでのウールの洗浄を選ぶことになる」と話した。 (Source: ABC, 22/05/08 "Chinese tax imported washed wool")

05月28日2008年 シャルドネの人気が落ち農家に減産を進言 − 大手ワインメーカー

  全国的な供給過多になり、大手ワインメーカーは農家に、シャルドネ種のブドウへの投資を控えるように警告している。 大手ワインメーカーのフォスターズ・グループの代表者は、南オーストラリア州リバーランド地区の農家に、「シャルドネ・ブドウの需要は減少しており、今年の買い上げ価格は1トン当たり250ドルから350ドルになる」と話した。 ワイン用ブドウ生産者協会のクリス・バイン会長は、「ほかの種類の白ワインの人気が高まり、近年シャルドネ・ワインの需要が減ってきている。 長く続く干ばつにより、マリー川からリバーランド地区への灌漑用水の割り当てがなくなる可能性と、今回のフォスターズの警告で、ブドウ生産者はダブルパンチを受けている。 もし、シャルドネ種のブドウを栽培する農家があれば、投資に見合う収入が見込めないので、灌漑用水などにお金をかけすぎないようにと忠告する」と話した。 (Source: ABC, 23/005/08 "Chardonnay out of favour, Fosters warns growers")

05月28日2008年 来季のロブスターの漁獲枠の発表は今年末−南オーストラリア州
  今シーズンのロブスターの漁獲量は減少しているが、来シーズンの漁獲割り当て枠がどうなるかは、まだ分からない。 Southern Rocklobster Limited社の幹部ロジャー・エドワード氏は、「ロブスター業界は、政府が発表したロブスター漁獲の最低サイズや漁獲量についての管理計画を検討している。 今シーズンが終わり最終的にどれだけ漁獲したかが判明するまで、来シーズンの漁獲割り当て枠については分からない」と話した。 来シーズンの漁獲割り当て枠を決定する資料が揃うのが7月か8月になる見込みである。 一部の漁師は、すでに割り当て枠を消化して漁を停止している。 しかし、エドワード氏は、「漁獲量が落ち、割り当て枠に達していない漁師もいる。 シーズンが終わるのは5月31日だが、 一般的にシーズンの終わりのこの時期は漁獲量は少なくなる」と語った。 今シーズンの南オーストラリア州北部ゾーンと南部ゾーンともに、ロブスターの漁獲量は、海水温度が低いために減少している。 エイリ半島を含めた北部ゾーンのロブスターの漁獲割り当て枠は、4年連続して520トンとなっている。 (Source: Port Lincoln Times, 15/05/08 "Quota decision later this year")
05月28日2008年 香港へ豪産オーガニック・ラムの売り込み − ビクトリア州
  Central Victorian Organic Networkの活動が始まって4ヶ月となり、初めてのオーガニック・ラムが香港に出荷された。 これにより、南東アジアのレストランでオーストラリアのオーガニック・ラムがメニューに載ることを期待している。 新しく組織されたCentral Victorian Organic Networkのトップのクレイグ・ソベイ氏は、ビクトリア州ベンディゴ地区のレストランで、香港の有名レストラン・チェーンのチーフ・バイヤーと昼食を共にした。 同チーフ・バイヤーはオーガニック・ラムを大変気に入り、最初の輸出注文を獲得した。 名前は明かせないが、このレストラン・チェーンは、香港とシンガポールに160店舗を経営し、オーガニック・ラムをPureなAustraliaとして “Puralia”のブランドで宣伝する計画をしている。 今月末までに、2回目となるオーガニック・ラム1.3トンを空輸する予定をしており、ソベイ氏は今後輸出量は増えていくとしている。 ソベイ氏は、「中国の養豚業者が生産を減らしており、香港のレストランは伝統的な昼食のメニューである子豚料理に代わる食材を見つける必要がある。 現在、香港のレストラン業界ではこの問題が主要なトピックスとなっている」と語った。 “Puralia”のブランドは昨年12月から始まり、今のところ、オーガニックで飼育する500戸の生産者が参加し、10万頭の羊、3万頭の牛、5,000頭の豚が対象となっている。 (Source: National Rural News, 21/05/08 "Aussie organic lamb hits export market")
05月21日2008年 豪州最大のオリーブオイル企業がアルゼンチンに進出

  オーストラリアで最大のオリーブオイル企業がアルゼンチンに進出する。 ビクトリア州北西部に拠点を置くBoundary Bend Limited社のロブ・マックガビン氏は、「灌漑用水の価格も高く、供給も安定していないオーストラリアで新しくオリーブの植え付けをすることは、経済的に理にかなっていない。 海外で植え付けするほうがメリットがある。 アルゼンチンの土地と水を合わせたコストはオーストラリアより10%も安い。 それによって利益も大きくなる。 勿論リスクもあるが計算済みである」と話した。 オリーブ産業は干ばつで恩恵を受けた産業で、水不足により南オーストラリア州では少し生産量が減ったが、全体的には満足のいくものであった。 南オーストラリア州オリーブ協会のリサ・ロウントゥリー氏は、「干ばつによって、今までに味わったことのない良いオリーブオイルが出来た。 干ばつによって香りが良くなって、よりフルーティーなオイルになっている」と話した。 (Source: ABC, 15/05/08 "Olive oil company expands to Argentina")

05月21日2008年 政府に輸入車への関税率引き下げ計画の保留を要請−豪自動車業界

  オーストラリアの自動車メーカーは連邦政府に対し、輸入自動車への関税率の引き下げ方針を凍結するように求めている。 オーストラリア自動車協会(AAA)の調査・政策部門のジョン・メットカルフェ理事は、「輸入車に対する高い関税率は新車価格を引き上げることになり、間接的には中古車の価格も上がる。 これはオーストラリアの消費者にとって不利益となる」として関税率の引き下げに賛成する。 しかし、フォード、トヨタ、ホールデンを代表して連邦自動車産業会議所(FCAI)は、「オーストラリアで生産する自動車メーカーは、引き続き輸入車にマーケットシェアーを奪われている」と反論する。 連邦政府が主導する「自動車産業の見直し」への報告書で、FCAIは、「将来における関税率の引き下げは、オーストラリアの自動車輸出業者の世界市場におけるマーケットシェアー増加と関連付けるべきである。 2010年から実施が計画されている関税率の10%から5%への引き下げは、世界の自動車取引交渉の結果が判明するまでは保留すべきである」としている。 一方、オーストラリア最大の自動車団体であるAAAは報告書の中で、「関税率の引き下げは行なうべきで、自動車業界は保護されすぎている」と批判した。 オーストラリアの自動車産業の見直しは、三菱自動車が現地生産を終了したことを受けて、前ビクトリア州首相のスティーブ・ブラック氏がトップとなって発足し、見直しの結果を7月にケビン・ラッド連邦政府首相に報告することになっている。 FCAI は、「オーストラリア競争投資スキーム」に基づく自動車産業への助成金の増額と、この助成金の2015年以降の延長も求めている。 また、先週連邦政府が発表した予算案での高級車への増税にも反対している。 (Source: AAP, 19/05/08 "Car industry seeks halt of tariff cuts")

05月21日2008年 タスマニアの農家が遺伝子組み換えなしカノーラの契約を日本と結ぶ

  タスマニア州と南オーストラリア州のカンガルー島の農家が協力して日本に遺伝子組み換え操作をしていないカノーラを輸出することになった。 今回の契約は、タスマニア州でのカノーラ生産量の3倍となり来年約3,000トンを出荷する。 タスマニア州の生産者のキース・ペンギリー氏は、「すでに2回分の貨物は日本に到着しており、日本側は来年さらに5,000トン欲しいといっている。 日本の輸入業者はタスマニア州に来て、近い将来遺伝子組み換え操作をした作物を植える予定のない、カノーラの栽培に適した場所を探していると話している。 それに対して、タスマニア州で栽培された遺伝子の組み換えをしていない我々のカノーラは日本のマーケットに合っていると答えた」と語った。 (Source: ABC, 20/05/08 "Tassie and SA growers win GM-free export deal with Japan")

05月21日2008年 大手乳業の買収で、酪農製品の価格が上昇する懸念
  オーストラリアの大手乳業協同組合のひとつが、多国籍企業2社から買収の関心を得ており、その結果酪農製品の価格が上昇することになるかもしれない。 ニューサウスウェールズ州に拠点を置くデイリー・ファーマーズ協同組合の買収によって、オーストラリアの乳業マーケットの3分の1を占める大企業が誕生することになる。 これにより、オーストラリア自由競争・消費者委員会(ACCC)が買収提案を調査することになった。 ニューサウスウェールズ州で最大の乳業メーカーであるデイリー・ファーマーズ協同組合は買収希望者の募集を行い、希望者には買収金額を提示する前にACCCから買収の許可を取得するように要請している。 買収する可能性があるのは多国籍企業の大企業2社である。 日本のキリンビールはすでに、ナショナル・フーズ社と、ニュージーランドで酪農家1万1,000戸以上が所属する協同組合のフォンテラ社を保有している。 フォンテラ社はオーストラリアで生産される原乳の20%以上を購入しており、デイリー・ファーマーズを買収すると、オーストラリアで最大の牛乳加工メーカーとなり、30%以上の乳製品のシェアーを持つことになる。 (Source: ABC, 16/05/08 "Dairy industry fears price rises amid takeover bid")
05月21日2008年 残留農薬が検出され日本政府が豪産大麦の買い上げを中止
  日本の農林水産省が、基準値を超える残留農薬が発見されたとしてオーストラリア産大麦の輸入を停止したことで、オーストラリアの大麦輸出業者は広報活動の挑戦に直面することになった。 日本政府の農林水産大臣は「農薬の成分であるアミトラズとフィプロニルが基準の3倍検出された」と話した。 しかし、日本のメディアはオーストラリアではそれらは使用が禁止されていると報道している。 日本政府は三菱商事が4月に輸入した2万トンのオーストラリア産大麦の買い入れを中止した。 今回検出された量は人体に影響はないとされている。 しかし、今年初めに中国製冷凍餃子に殺虫剤が混入していたことが発覚し、日本の消費者が怒っており、この件については日本と中国が引き続き調査を行なっている。 アミトラズとフィプロニルは通常、検疫検査の対象となっていないが、農林水産大臣が特別に検査を指示した事で発見された。 日本の朝日新聞は、日本政府がオーストラリア連邦政府に今回の残留農薬についての説明を求めると報道している。 オーストラリアの大手大麦輸出業者の”ABB Grain”のケン・ピアース広報担当は、「今回の大麦については詳しい情報はない。 オーストラリアからは1社が独占的に輸出しているのではなく、農薬が発見された大麦がどこから来たのか断定するには非常に困難である」と話した。 (Source: SMH, 15/05/08 "Japan halts barley import")
05月21日2008年 保有する豪州最大の牛肉会社の株式売却を断念 − Futuris社

  Futuris Corporation社は、保有する豪州最大の牛肉会社 Australian Agricultural Company(AACo)の43%の株式を売却しないことを決定した。 同社のLes WosnieckaCEOは、「我々が昨年10月に保有する株式を売却すると発表してから、世界的な金融環境が劇的に変わってしまった。 売却の作業は長期に渡り、そして長すぎた。 最初は売却に非常に関心があったが、現在売却の可能性を考えると、徐々に我々のリスクが高くなっていると感じてきた。 Australian Agricultural Company(AACo)との協議も進まず、両社とも感心がなくなってきた」と話した。 AACoは、クイーンズランド州と北部準州に約1,800万ヘクタールの土地を所有し、27ヶ所の施設に60万頭の牛を飼育している。 (Source: ABC, 07/05/08 "Futuris backs out of AACo sale")

05月14日2008年 エジプトへの生体牛の輸出が条件付で再開

  オーストラリアからエジプトへの生体牛の輸出が再開することになった。 しかし、2年半前に輸出停止の原因となった虐待的な取り扱いを防止するために厳しい条件が付けられている。 連邦政府のトニー・バーク農業相は5月9日に、カイロ東部にある新しい牛肉処理場だけで処理することにオーストラリアとエジプト両政府が合意したと発表することにしている。 オーストラリアから輸入された牛は、動物福祉の国際基準に基づいて処理される。 チャンネル9のテレビ番組でエジプト側による深刻な虐待の映像が放映され、当時のハワード政権が輸出額が7億3,000万ドルになるエジプトへの生体牛の輸出を禁止していた。 連邦政府は来年度の予算で、動物の生体輸出の基準を改善するために約800万ドルを計上している。 (Source: AAP, 09/05/08 "Conditions apply to Egypt cattle export")

05月14日2008年 高級自動車へのぜいたく税を増税 − 連邦政府

  自動車産業の代表者は、連邦政府が発表した来年度の予算で、高級車への増税計画について批判をしている。 価格が5万7,000豪ドル以上の国産車と輸入車に課税されているぜいたく税(Luxury Tax)が過去10年以上で初めて25%から35%に引き上げられる。 連邦政府のウェイン・スワン財務相は、「高額所得者は、高級車に課せられている税金が増えても支払う能力はある。 これは政府による経済を減速させインフレを抑える計画の一環である。 近年、高額所得者への減税の恩恵を受けている人が、高級車への税金が少し増えたからといって、理不尽であるとは思わない」と話した。 しかし、連邦自動車産業会議所(FCAI)のアンドリュウ・マッケラーCEOは、「これはオーストラリアの自動車マーケットにとって逆効果になり、打撃を与えることになる。 自動車の需要と値ごろ感に影響する。 高級車について忘れてはならないのは、それらの自動車は安全性や環境に配慮するテクノロジーを促進するけん引役となっていることである。 重要な役目を担っているのである」と非難した。 野党のマルコム・ターンブル影の財務相は、「今回の増税は、すべての自動車の価格を高めることになり、インフレ抑制の効果はない。 一部の自動車価格が上がれば、それ以外の自動車との差が広がり、それらの自動車が値上げできる余裕が広がり、値段が上がることになる。 すべての自動車の価格が上昇すれば、消費者物価指数も上昇する」と語った。 (Source: ABC, 11/05/08 "Car industry slams luxury car tax increases")

05月14日2008年 豪州でのハイブリット車生産は今のところ計画はなし − トヨタ

  自動車メーカー大手のトヨタは、メルボルン西部のアルトナ工場での新しいハイブリット車の生産計画は今のところないとしている。 ビクトリア州政府のジョン・ブランビー首相は、この件に関して今年初めに日本のトヨタの幹部と協議している。 トヨタは、アルトナ工場は海外での工場のひとつとしか考えていないとしている。 オーストラリア製造者労働組合(AMWU)のジュリアス・ロウ広報担当は、「もし、ハイブリット車の生産にアルトナ工場が選ばれたら、苦悩しているオーストラリアの自動車産業に希望を与えることになる。 そうなれば素晴らしいことで、大きな前進となる。 オーストラリアで品質の高い自動車や部品を製造するために、全般的な統合した戦略が必要である。 連邦政府とビクトリア政府は、ハイブリット車の生産誘致に全力を尽くすべきである。 また両政府は、アルトナ工場のハイブリット車”カムリ”の生産だけでなく、あらゆる支援をして、環境に優しい自動車をオーストラリアで生産する努力が必要である」と話した。 (Source: ABC, 04/05/08 "No plans for new plant in Melb: Toyota")

05月14日2008年 豪ドル高が豪産ワイン輸出に影響し減少
  オーストラリア ワイン・ブランデー公社は、豪ドル高がオーストラリア産ワインの輸出に打撃を与えているとしている。 同公社が発表した統計によると、4月までの過去12ヶ月間の輸出は、瓶詰めワインが1,700万リットル増えたものの、総輸出量では前年同期と比較して6,700万リットル(8.5%)減少した。 アメリカは輸出量で18%、輸出額で15%減少したが依然、オーストラリアにとって第2番目のマーケットである。 同公社のローリー・スタンフォード氏は、「アメリカ向けが減少したのは偶然ではない。 アメリカはオーストラリアにとって大事なマーケットであり増えることを願っている。 アメリカ・ドル安が我々の逆風となっており、我々の競争力がなくなっている。 アメリカは為替レートには非常に敏感である。 アメリカへの輸出量が減少したのは、為替レートが大きく影響している。 現在、豪ドルは世界の主要通貨に対して強くなっており、それは我々の商品が世界のマーケットで競争力がなくなっていくということである」と話した。 (Source: ABC, 07/05/08 "Aussie dollar hurts wine exports")
05月14日2008年 4月も新車販売台数が依然記録的なペース − ニュージーランド

  ニュージーランドの景気が減速し、ほかの産業に影響しているにもかかわらず、新車販売は引き続き記録的なペースとなっている。 通常4月は1年の中で自動車販売台数が落ちる月であるが、今年はイースター休日が3月にあり4月の販売営業日が増えて、新車乗用車が5,551台、新車商用車が2,022台販売された。 乗用車が前年同月比で13.6%、商用車が同16.8%増加した。 ニュージーランド自動車産業協会(MIA)のペリー・カーCEOは、「新車販売ディーラーは引き続き売り上げが好調である。 今年4月の乗用車の販売台数は過去29年間で最高で、商用車は1990年以来の数字である。 今年1-4月の新車販売台数の累計では、乗用車が前年同期比で5.8%、商用車は同10.7%増加している」と話した。 4月はトヨタの新車販売台数が乗用車部門、商用車部門ともにトップとなり、驚くことに乗用車部門でヒュンダイが2位となっている。 車種別では、ホールデン”コモドア”が1位となったが、1-4月の累計ではトヨタ”カローラ”が1位となっている。 (Source: MIA, 095/05/08 "April New Vehicle Sales Continue at Record Pace")

05月07日2008年 農地帯が洪水に見舞われ原乳生産量が減少 − NSW州

  8日間で400ミリの雨が降り、ニューサウスウェールズ州中北部沿岸にあるマンニング・バレーの酪農家たちは洪水による被害状況の調べが始まった。 原乳を集めるミルク・タンカーが多くの酪農家へ行くことが出来ず、酪農家の人々は原乳を廃棄してきた。 最近牧草の種を植えた土地のうち約500ヘクタールが雨によって流され、被害額が40万ドルになる。 州政府の第一次産業省酪農・家畜部門のレイ・ジョンソン職員は、「エサとなる牧草が不足し、原乳の生産が減少することになる。 おそらく20%は減ることになる。 多くの地域では、乳牛を牧草地から離して農家がエサを与えなければならない。 しかし、一部の農家は冬に向かって十分なエサを確保することが出来ず、すでに搾乳することを諦めている」。 (Source: ABC, 29/04/08 "Flooding causes major damage to NSW dairy region")

05月07日2008年 4月のオーストラリアの新車販売台数が11.2%増で記録更新

  4月のオーストラリアの新車販売台数は、最近の金利引き上げにもかかわらず過去最高となった。 連邦自動車産業会議所(FCAI)が発表した統計によると、乗用車、トラック、バスを合わせた4月の販売台数は8万4,061台となり、前年同月比で11.2%増えた。 今年に入ってからの累計でも、前年同期比で5.1%増えて過去最高となった。 FCAIのアンドリュウ・マッケラーCEOは、「今年はイースター・ホリデーが3月にあり、4月の販売営業日数が増え、また引き続き消費者の購買意欲が高いことが4月の好調につながった。 個人への販売台数は昨年とほぼ同じ(1-4月で0.6増)であるが、法人への販売が12.6%伸びた(1-4月)。 FCAIとしては今年の販売台数の目標を100万台としているが、達成する可能性は高い」と語った。 4月で販売が好調であったのは、小型車、SUV(スポーツ多目的車)、軽トラックであった。 乗用車部門では、小型車が3,603台(前年同月比24.0%)、中型車が755台(前年同月比11.4%)、軽自動車が505台(前年同月比5.3%)増えた。 トラック部門では、軽トラックが3,077台(前年同月比22.6%)、ピックアップ(Cab-chassis)4x4が1,403台、ピックアップ(Cab-chassis)4x2が922台増えた。 バンも689台増えて前年同月比で42.7%増となった。 メーカー別では、トヨタが一番販売台数が多くマーケットシェアーは24.8%、2位はホールデンの12.1%、フォードは9.8%で3位となった。 1-4月の販売台数の累計は、トヨタが8万1,062台、ホールデンが4万4,037台、フォードが3万4,533台となっている。 (Source: FCAI, 05/05/08 "Car market posts another record, despite rate rises").

05月07日2008年 トヨタとメルボルンでのハイブリッド車生産交渉−ビクトリア州政府
  日本のトヨタがハイブリッド車”カムリ”をメルボルンで生産をすることに興味を示しいるが、最終決定は今年の半ばになる。 フェアファクス系紙は、誘致交渉はまだ進行中であるが、東京のトヨタの幹部は、ハイブリッド車”カムリ”をメルボルンのアルトナ工場で生産する計画を協力に支持している、と報道している。 誘致の条件としては、オーストラリア政府による適切な援助の確保が必要で、政府は7月末までにそれれを発表する。 ビクトリア州政府のジョン・ブランビー首相はすでに日本でトヨタの浦西取締役副社長と協議をしている。 またその他の閣僚も、政府の「環境に優しい車」に対する5億ドルの資金を盾に、アルトナ工場での生産を確保するために、日本の外交筋やトヨタの幹部に会っている。 連邦政府のキム・カー技術革新相も、トヨタとの交渉は引き続き実のあるものであるとしている。 ハイブリッド車”カムリ”は、現在日本とアメリカで生産されている。 (Source: Australian, 03/05/08 "Hybrid car looks set for local production")
05月07日2008年 切って空気に触れても変色しないリンゴを開発−西オーストラリア州

  切って空気にさらされても変色しないリンゴが開発された。 西オーストラリア州政府の農業・食品省が、そのリンゴをAustralian National Apple Breeding Program.の一環として開発に成功した。 同州のキム・チャンス農業・食品相は、「このリンゴはエンチャンテッド(魅惑的)という名前で販売される。 遺伝子組み換え操作なしで新しいリンゴを開発することは重要である。 我々が今回開発したリンゴは非常に品質が良く独創的で、切っても変色しないし、将来海外に輸出しても問題ない品質である」と話した。 今回開発されたリンゴは、まず西オーストラリア州で販売され、その後オーストラリア全国に、そして海外に出荷されることになる。 (Source: ABC, 30/04/08 " New apple doesn't go brown when cut")

05月07日2008年 ヨーロッパの別のファッションハウスも豪産ウールをボイコット
  動物保護団体の活動により、今週ヨーロッパの別のファッションハウスがミュールジングをしたオーストラリア産ウールをボイコットした。 IC Companysはデンマークの会社で、40ヶ国に1万0,500の卸売り店舗を持ち、13ヶ国に259の小売店舗をもっており、ブランド・ネームとしては、”Peak Performance”、”Tiger of Sweden”、”Cottonfield”がある。 今回も、国際動物愛護団体「動物の倫理的扱いを求める人々の会( People for the Ethical Treatment of Animals, PETA )」の活動による小売店のドミノ効果となった。 IC CompanysのHenrik Theilbjorn CEOは声明で、「オーストラリアのメリノ種の羊に対して日常的に使われている、麻酔剤なしでのミュールジングの方法に気付いたあと、我々は将来ミュールジングを用いたウールを使わないことを決めた。 我々は動物の虐待を容認することは出来ず、ミュールジングを認めない。 現在、我々はサプライヤーからのメリノ・ウールの供給の見直しを行なっており、この3-6ヶ月間ですべてのミュールジングを使用したウールを排除していく」としている。

 *ミュールシングというのは、羊の皮膚のしわが尿や水分を吸い、ハエが卵を産みつけたり、孵化したうじ虫が生きた羊に害を与えることを予防するために、尻尾と肛門のまわりの皮膚を鎮痛剤などは使わずに削ぎ切る作業である。
(Source: Rural Press National Wool News, 24/04/08 "Another European fashion house boycotts wool":)
05月07日2008年 雌のロブスターの漁獲シーズンが終了 − タスマニア州

  タスマニア州の雌のロブスターの漁獲シーズンが今日(4月30日)の夜12時で終了する。 その後に漁獲した雌のロブスターは海に戻さなければならない。 雌のロブスターの漁獲禁止は個体数を守るもので、オスについては8月末までの漁獲が許される。 同州政府のデービット・リュウリン第一次産業相は、「ロブスターの雌は、尻尾の先のフラップが大きく、後ろ足のはさみが小さいことで簡単に識別できる。 禁漁を監視するために警察官がパトロールすることになる」と話した。 (Source: ABC, 30/04/08 "Female rock lobsters safe from midnight")